■ナースをはぐくむクリニック 川本加奈(看)・山本淳(医) 星川小児クリニック/横浜市
(第19回日本外来小児科学会年次集会MTE一次抄録)
今回、ご依頼いただいたテーマは「クリニックにおいてナースの教育をどうしているのかお話しするように」ということです。しかし、当院の新人ナース(経験年数1年目ではなくクリニックでの1年目)への指導は、特に決められた教育方法や、教育課程があるわけではありません。教える・指導するという押し付けではなく、日常の診療の中から、個人個人のペースで少しずつ、自然に学びとってもらえるように、周りの環境を整えることに力をいれています。“教える”という先輩→後輩間の一方通行ではなく、“はぐくむ”という、子どもの成長を影で手助けしながらそっと見守るような、家族的なイメージです。
本人の学びたい・やってみたいという自主的な意欲を大切にして、その人が落ち着いて初めてのケースにあたれるよう、周りががっちりフォロー。いつでも後ろから見守っていたり、困ったなと思った瞬間にすかさず声をかけてくれる先輩ばかりでサポート。不安な気持ちを抱えることがないので伸び伸びと働き、成長することができ、いつのまにか新しく入ってきた仲間を気遣い、フォローする立場に自然となっています。
今回、クリニックの日常の業務の紹介を通して、“ナースをはぐくむクリニック”の秘訣を、お話ししようと思うのですが、「一番わかりやすく、クリニックの空気を伝えるのはビデオだよ。先輩たちの話だってビデオに録画すればいいじゃない?」という院長の”思いつき”(ひらめいたら即実行!)で、今回は、学会会場にいながらにしてクリニックの見学ができるようなビデオを撮影し(現在編集中!)、私と院長がおしゃべりをしながら、星川小児クリニックを感じていただけるように、観て、聞いて、楽しめるひとときにしたいと思っています。
ナースのみなさんだけでなく、ナースを大切にしたいな〜と思っている先生がたもぜひ来てください!