第34回・研究会開催のご案内
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開催日時:平成27年3月15日(日)
13:00~16:00
会  場:渋谷区医師会講堂(東京都渋谷区桜丘町23-21渋谷区文化総合センター1大和田9階・渋谷駅から徒歩5分)
参 加 費:2,000円 
(事前参加登録は不要です)
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プログラム
1.特別講演
■医療と遺伝子
  筑波大学医学医療系  川上 康 
 
<世話人からのご案内>
遺伝子診断、遺伝子治療・・・「遺伝子」という単語をしばしば耳にします。
現在行われている遺伝子診断や遺伝子治療等について、
具体的に、わかりやすくお話しいただきます。
2.一般演題
■離乳食に関するアンケート調査
  かずえキッズクリニック(東京都) 
  岡本尚子(看)、林照子(事)、櫻井史奈子(事)、川上一恵(医)
  - 乳幼児健診で子どもの食について質問されることはしばしばである。
 離乳期の乳児を育てる保護者が直面する離乳食の現状を明らかにするために、
 平成26年9月から27年2月までの6か月間に9、10か月健診を受診した乳児の保護者を対象に
 離乳食に関するアンケート調査を実施した。
 保護者が最も気にしていることは食べさせる量についてであった。離乳食に関する情報は、
 インターネット、本等から得ているが、最も多くの人が利用していたのは本であった。
■離乳食進まないから母乳を減らせって!?
  たからぎ医院(東京都)
  宝樹真理(医)
  - 離乳食が進まないので、他所で栄養相談を受けて、母乳を減らしなさい!
 と、指導された母親が、たからぎ医院でのワクチン接種時に、何か質問がありますか?
 という問いかけに、涙ながらに母乳減らさなければダメですか?
 と相談された。昨年後半から同じ施設で複数指導されていた。その後の顛末をお話しします。
■外来におけるpoint of care ultrasoundの実践
  はらこどもクリニック(埼玉県)
  原拓麿(医)、簗明子(医)、西澤善樹(医)、林良樹(医)、原朋邦(医)
  - 海外では小児救急や新生児の領域でpoint of care ultrasoundが発達しつつある。
 網羅的に超音波検査を外来で施行するのは時間的に困難であり、
 重要なポイントを短時間に思考することは可能である。
 虫垂炎の特徴的な所見により診断に直結する症例以外にも、
 病態把握の一助となる症例もある。
 また診察及び検査所見との比較により、
 診察技術の向上にも寄与するのではないかと思われる。具体例を提示したい。
■病院へ行って、○○︎の検査をしてもらって」は禁句である
  ~養護教諭と良好な関係を築くために~
  みうら小児科(岩手県)
  三浦義孝 (医)
  - 盛岡市近郊の学校医そして養護教諭に、各々の立場から「困ったこと、改めてほしいこと」について、
 自由記載方式によるアンケート調査を行った。
 「病院へ行ってインフルエンザの検査をしてもらって」、「アレルギーの検査をしてもらって」、
 「○○︎病なので、病院へ行くように」、「○○︎医院は止めて、△△医院へ行きなさい」、
 「他の先生に診てもらったら」など、
 養護教諭から言われたくない言葉、学校医との信頼関係を壊す言葉など様々あった。
 学校医と最も関係の深いのは養護教諭である。学校医と養護教諭、お互い気を遣っているのだけれど…。
 学校医・養護教諭の「お互い様の関係」が共感と支え合いの基礎になるように、
 普段から話しやすい関係を作っておくことが大事である。
■進化医学から考える発熱児の治療
  ~グリセリン浣腸の有用性について~
  くさかり小児科(埼玉県)
  草刈章(医)
  - 今日の地球上の生き物の姿、形がかくあるのも、さまざまな仕組みがうまく働くのも、
 生命がその環境で少しでも生存と子孫繁栄に有利になるようにと進化してきた結果である。
 この原則は生命が健康なときも病気のときも等しく働いている。
 そのため医療者は常にこのことを自覚して病気の診療に当たる必要がある。
 このような考え方を進化医学という。
 生命は感染症時に体温を上昇させることで治癒する防御系を創り上げてきた。
 そのため発熱児への解熱剤の投与は好ましいことではない。
 それに替わる治療を提案したい。
■ 「ママを育むクリニック」の日常診療  ~インフルエンザ編~
       星川小児クリニック(神奈川県)
       山本淳 (医)
  - 2014年の春季カンファレンス(大阪)で、「ママを育むクリニックの日常診療」という講演をさせていただいた。
  
- その後、その講演がご縁で、「風邪診療の場を活用した保護者支援」という文章を、
  
- 医療雑誌「治療」に寄稿した。今回はそれらを再構成してみたい。
 インフルエンザにしても、かぜにしても、アレルギー疾患にしても、
- 日本の医療がフリーアクセスであることを良い意味で活用し、その受診動機に耳を傾け、
  
- 医師だけでなく看護師を中心としたコメディカルとの会話の機会としてとらえてみてはどうだろうか。
  
- 看護師が名付けた「ママを育むクリニック」(本当はパパもなのだが語調の関係であえなく割愛)を、
  
- クリニックのキャッチコピーとして意識しながら、
  
- 患者との会話を楽しみながら、診療を行っている当院の日常を紹介し、
  
- 特に今期のインフルエンザ診療も振り返りながら、私たちの診療方針、目指すものをお話ししたいと思う。
■院長先生は元気が一番!
  たからぎ医院(東京都)
  宝樹真理(医)
  - 団塊世代が高齢者の仲間入りし、同級生の訃報もあり、さて、自分の健康状態はいかがなものか、
  
- 気になってはいたが、何の代わり映えのしない毎日だった。
  
- が、MLで駅伝ランナーに誘われて、スロージョギングを初めて、
  
- ヒョンなことから食後血糖が高いと判り、糖質制限を始めた。
  
- 極めて快調につき、零細診療所危機管理のひとつとしての糖質制限体験記を提供したい。
■おたふくかぜワクチンも定期化したい! ~渋谷区ワクチン助成制度の効果~
   かずえキッズクリニック(東京都)
   川上一恵 (医)
  - 渋谷区は全国に先駆けてワクチン助成を行っている。
  
- おたふくかぜワクチンについても平成22年度から1歳以上5歳未満の幼児を対象に
  
- 一人一回5000円助成されている。助成制度開始前後の渋谷区立保育園、
  
- 幼稚園、小・中学校におけるおたふくかぜ発生状況をまとめたので報告する。