食物アレルギーについて

このページでは、食物アレルギーの診療について説明します。食物アレルギーの予防のページは独立してまとめてあるので、ここをクリックすると移動できます。

子どもたちを食物アレルギーにさせなければ良いのでは?

いきなりこのようなことを言うと信じてもらえないかもしれませんが、赤ちゃん(だいたい2ヶ月頃など比較的早期)のときから星川小児クリニックをかかりつけにしてくださっている方の中からは、食物アレルギーになるお子さんが最近はほとんどいません。それは、食物アレルギーの予防の鍵が赤ちゃんの頃の、スキンケアと、食事にあるからです。といって、保湿剤をやみくもに塗り続けましょうなんてことを言っているのではありません。かかりつけ医だからこそ、オーダーメイドで、この子には、こんなことを気をつけて・・・を、普通の診療とか、予防接種のついでに声をかける程度で大丈夫。そんな気持ちで診療しています。
星川小児クリニックは、アレルギー科なのだから、乳児湿疹の赤ちゃんがいたら、すぐにアレルギーの検査(血液検査とか、皮膚検査など)をするのではないか、保育園からも言われたし、心配だから頼めばしてくれるのではないかと、誤解していらっしゃる初診の患者さんもいますが、対象になるような患者さんがほとんどいないし、必要がないから気がついたらあまりしていなかったしないというだけのことです。絶対しないぞ!(笑)とがんばっているわけではなく、検査をすることによって、治療方針を決める参考になるようなときは時々しています。食物アレルギーの予防について詳しいことは、別のページにまとめておきました。ここをクリックしてください。

除去食は必要最小限にと考えています

除去食というと、単純に、「検査で陽性であれば除去」というクリニックもありますが、当院では、その食物を除去することが本当に必要なのかを考えてお話ししています。血液検査をはじめアレルギーの検査は一見厳密なようですが、疑陽性が多いのです。検査は参考にはなりますが、食品によっては検査で最高値(強陽性)を示していても、実は毎日食べても何でもないという場合もあります。単に検査に振り回されるのではなく、年齢(月齢)、過去や現在の症状、ご家庭の希望も考慮して、除去食の程度は決めていけたらと思います。気持ちにもゆとりをもってくださいね。
※他医で厳格な除去食を指示されている場合で、保育園側から「星川小児クリニックに行けば少しゆるめの除去食申請書を書いてくれるから星川小児クリニックに行って書いてもらってください」と指示されることがありますが、毎日の食事に関係のあることですし、責任をもってお書きするこができませんので、このような便宜的なご利用はご遠慮ください(笑)。水ぼうそうやおたふくかぜの治癒証明を休診のかかりつけ医のかわりにお書きすることはできても、食物アレルギーの指示書を同列に扱うことは難しいのです。

アレルギーの血液検査が必要かどうかは、診察の場で決めさせてください

本来、アレルギー診療に限ったことではありませんが、検査の必要性については、診察の場でご相談の上決めさせてください。
・保護者が検査をすれば除去する食物がわかり、それを除去すれば単純に病状が良くなると思っている
・保育園や学校から検査をしてくるように言われた
・他の小児科や皮膚科で、ここでは血液検査はしない方針なので他の医療機関で検査をしてくるように言われた
などの場合がありますが、いずれも事前に問い合わせていただいても、検査をするというようなお約束はできないので、ご理解くださいね。