ヒブワクチン

ヒブ感染症とワクチンの目的

ヒブというのは、ヘモフィルス・インフルエンザ菌タイプB型という細菌のことで、Haemophilus influenzae type b の頭文字をとって、Hib→ヒブと略しているものです。
ヒブワクチンが導入される前は、年間1000人の乳幼児が細菌性髄膜炎にかかり、その60%がヒブによるものでした。
その他、喉頭蓋炎の原因にもなります。
抗生物質で治療するのですが、耐性菌も多く、数%のお子さんが死亡し、30%のお子さんは脳の後遺症を残す恐ろしい病気です。
欧米では1980年代から定期接種になっていて、この病気自体99%も減少させる劇的な効果があったのですが、日本ではさまざまな理由から20年も遅れて導入されました。
ワクチンの目的はこの感染症から子どもたちを守るというそれだけです。非常に効果が高く、ワクチンを接種していればほとんどかかることはありません。

接種スケジュール

ヒブワクチンは肺炎球菌ワクチンとともに、生後2ヶ月になったらすぐに接種してあげたいワクチンです。

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初回1回目~2回目、2回目~3回目の間隔が※1のように、3週間でも可としているのは、これはもともとは三種混合ワクチン(現在の四種混合ワクチン)との同時接種を想定して作られた日本独特のルールで、海外では4週間以上あけるのが一般的です。
また、初回3回目~追加までの間隔が、いろいろな本には約1年と書かれていることがありますが、これも三種混合ワクチン(現在の四種混合ワクチン)との同時接種を想定して作られたルールで、その後、1年あけると抗体がかなり低下していることがわかり、「約1年」の解釈をを厚生労働省は7~13ヶ月」とすることに変更しました。13ヶ月ではもちろん長すぎるのですが、1年と言ってしまった手前、7~10ヶ月とも言えませんので、13ヶ月という言葉を残したのかなと推察します。ただ7ヶ月ですと追加接種の時期が1歳未満になってしまうことがあります。しかし8ヶ月とすると、生後2ヶ月から順調にスケジュールをこなした子でも、お誕生日にはまだできず、MRワクチンなどとの同時接種ができないという不都合もあり、7ヶ月ということに落ち着いたのかもしれません。横浜市では、7ヶ月あいていれば1歳未満でも定期接種と認めてくれますが、このあたりの解釈は自治体によってばらつきもあります。
ですので、このページではわかりやすく「7ヶ月以上あけて・1歳になってから」としています。
簡単に言うと、たいてい肺炎球菌ワクチンとの同時接種になりますから、微妙にルールが違いますが、一緒に接種できるようにスケジュールを組んでいただければ良いと思います。

なお、生後7ヶ月以降になってはじめて接種を開始された方は、スケジュールが違いますので、医師、看護師におたずねください。

副作用

ほとんどありません。日本で定期接種化されてすぐに、「肺炎球菌ワクチンとの同時接種の後死亡した」というような不安を煽る報道がありましたが、それは否定されたといって良い状況です。(報道は訂正されませんが)