日本脳炎ワクチン

患者数は少ないが、発症したら大変な病気

日本脳炎は、感染症といっても、ウイルスに感染した豚の血を吸った蚊に刺されることで人に感染します。人から人には感染しません。日本脳炎という名前がついていますが、日本よりも南の東南アジアを中心に流行する病気です。現在は国内での患者数はわずかで、西日本に多くなっています。
感染すると100~1000人にひとりが脳炎を発症し、その15%症状が死亡します。

接種スケジュール

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通常は3歳になったら接種をはじめます。しかし、生後6ヶ月以上であれば、接種が受けられます。3歳まで待つ意味は実は何もありません。おそらく過去に何となく決めたことが残っているだけのようです。3歳未満の場合、接種量が3歳以上の半量の接種になりますが、効果に問題はありません。 日本小児科学会でも、ハイリスクの者(居住地による)に対する3歳未満での接種開始をすすめるステートメントを発表しました。横浜市では以前から、3歳になってからでないと接種できないわけではないので、ご希望の方で接種券がお手元にない方は、区役所で発行してもらってください。神奈川県は地域的には、ハイリスク地ではありませんが、千葉県や静岡県、西日本などはハイリスク地になります。 といっても、神奈川県のデータは一箇所の養豚場を調べただけなので、県全体を示しているものでもないようです。

副作用

ほとんどありません。古いタイプのワクチン(現在は変更されています)で、副作用が出たと報告され、一時接種の見合わせがありましたが、これも今では副作用だったとは考えにくいとされています。

第2期の接種券は医療機関でお渡しできるようになりました(2016年10月から)

9歳~13歳未満で接種するための「接種券」ですが、定期接種であるにもかかわらず、横浜市からは郵送されてきませんでした。(2016年3月まで)
このため、接種を受ける前に区役所に母子健康手帳を持って、接種券を取りにいかなくてはなりませんでした。
二種混合ワクチンの接種券は送られてくるのに何とも不思議な話でしたが、2016年4月からは9歳になる子に郵送されるようになりました。
重要性が低いので、郵送されていなかったというわけではありません。
なお、それ以前に9歳になったお子さんにお知らせする予定はないようです。
この状況を改善するため、2016年10月から、そのような患者さんを対象に、医療機関の窓口で日本脳炎の「接種券」をお渡しすることが可能になりました。

接種勧奨差し控えを受けていた人のための救済措置

■平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方

平成7年2005年(平成17年)5月30日から続いていた積極的勧奨差し控えの影響で接種機会を逃した人のための救済措置です。
通常の接種ができなかった方で、 平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方が対象です。
19歳まで接種が定期接種として無料で受けられますので、対象年齢で接種が完了していない方はここをクリックしてお読みください。
なお、13歳以上の方は、保護者の同意書があれば、保護者の同伴無しで接種が受けられます。詳しくはここをクリック(横浜市のサイトにリンク)してください。

■平成19年4月2日~平成21年10月1日生まれの方
1期の期間に3回の接種がありますが、終了していない場合、その分を2期の期間に接種することができます。ただし、1期の初回2回目から追加まで(2回目から3回目まで)は、6ヶ月の間隔をあける必要があります。行政の規則と接種の効果は必ずしも一致しないので、接種スケジュールについては、クリニックで直接相談してください。