小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌感染症とワクチンの目的

肺炎球菌ワクチンが導入される前は、年間200人の乳幼児が肺炎球菌による細菌性髄膜炎にかかっていました。死亡率が約7~10%、後遺症を残す率は30~40%と非常に重症の感染症でした。
さらに、菌血症(血液中に細菌が繁殖する)も多く、ワクチン導入前は年間18000人が罹患していました。
重症の中耳炎の原因としても知られています。
ワクチン導入によって、これらの感染症はかなり減りました。
特に、2011年11月からワクチンが7価から13価に変更されてからは、効果がさらにあがっています。
ワクチンの目的はこの感染症から子どもたちを守るというそれだけです。非常に効果が高く、ワクチンを接種していればほとんどかかることはありません。

接種スケジュール

肺炎球菌ワクチンはヒブワクチンとともに、生後2ヶ月になったらすぐに接種してあげたいワクチンです。

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簡単に言うと、たいていヒブワクチンとの同時接種になりますから、微妙にルールが違いますが、一緒に接種できるようにスケジュールを組んでいただければ良いと思います。

なお、生後7ヶ月以降になってはじめて接種を開始された方は、スケジュールが違いますので、医師、看護師におたずねください。

副作用

他のワクチンに比べ、やや発熱の頻度が高く、接種後38℃程度の熱が約10%の子どもにでます(もう少し少ない印象です)が、1日もしないうちに下がります。それだけであれば特に心配することはありませんが、もし熱が続くようであれば、他の原因であることが心配なので、受診してください。日本で定期接種化されてすぐに、「ヒブワクチンとの同時接種の後死亡した」というような不安を煽る報道がありましたが、それは否定されたといって良い状況です。(報道は訂正されませんが)