四種混合の途中に三種混合を入れることもできます
このプランは、2024.4月以降に予防接種(ロタワクチン以外)を開始する方は、四種混合がヒブを含む五種混合になるため、実施が難しくなりそうです。
百日咳の予防に三種混合ワクチンが使われる
小児科学会では、就学前の年長組の時期に、任意接種として三種混合ワクチンの接種を推奨しています。
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それは、小学校低学年の頃に百日咳が多いからです。
これは四種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ)の効果が落ちてきてしまっているからです。
また、小学生以上の百日咳は検査や診断が非常に難しいのです。
診断されていない子もたくさんいるので、実際にはさらに多いと思いますが、うつしあってしまうので、10歳ごろからは減ってくるのだと思います。
そこで、
小児科学会のパンフレットにも、三種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風)と、不活化ポリオワクチンを就学前に接種するように推奨すると書かれています。
ここで急に不活化ポリオワクチンのことがでてきましたが、実は諸外国では不活化ポリオワクチンの最終年齢は4歳以上が標準だからなので、同じタイミングで、三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンを接種しましょうということなのです。ポイントは2つで、
- 三種混合や四種混合を就学前(4~6歳)で接種をすることにより、小学校低学年で流行する百日咳を予防したい。
- 不活化ポリオワクチン接種の最終年齢を国際的な標準である4歳以降にしたい。
ということです。しかし、そうであれば、三種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風)と、不活化ポリオワクチンを別々に接種するよりも、四種混合ワクチンの5回目接種を推奨すればよいではないかと誰もが思うかもしれません。これには面倒な理由があり、四種混合ワクチンを5回接種して大丈夫かという治験が行われていないため、添付文書上、5回目の接種が認められていないので、接種できないということなのです。
ところで、ポリオの流行状況ですが、1988年には125か国以上の常在国があり、推定で35万人のポリオ患者が発生していましたが、99%以上減少し、2016年には患者が37人となりました。その後、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンでは伝播が続いているということですが、内戦が続く国などでは全くゼロにするということは難しいかもしれません。
また、この2つのワクチンの接種料金ですが、当院の料金ではなく、実勢価格ですと、三種混合ワクチンが4000円程度、不活化ポリオワクチンが9000円程度と、特に不活化ポリオワクチンはかなり高額です。
アメリカの接種スケジュールを参考にしてみましょう
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諸外国では、日本のように四種混合ワクチンではなく、三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンに分かれています。
アメリカでは三種混合は5回接種、不活化ポリオは4回接種ですが、不活化ポリオワクチンの最終が4歳以上になるようにスケジュールされています。
日本との差は三種混合の1回分だけなので、任意接種の三種混合をするタイミングを工夫すればうまくいきそうですね。
例えば、四種混合の2回目、3回目、または4回目を任意接種の三種混合にして、最後の四種混合を年長組の頃にするという方法が良さそうです。
また、アメリカだけでなく、最近はヨーロッパでも、赤ちゃんの最初の2~3回の接種が1ヶ月ごとではなく2ヶ月間隔になることも多いようです。
動画でわかりやすくご説明します
ここから先は、動画でご説明しようと思います。
9分54秒
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