
こころの発達の相談のきっかけとしてのかりつけの小児科
(睡眠障害も含みます)
友だちとのコミュニケーションだとか、心の発達がちょっと心配になることってありませんか?
私たちも馴染みの患者さんからときどき相談されます。もちろん、私たちは小児科医で精神科医ではないことはパパやママもご存じです。ただ、多くの子どもたちを診てきているからちょっと相談してみようということだと思います。
実は、私たちはそのような相談の窓口としてもちょうど良いかもしれません。
5歳ぐらいの子の発達相談はこちらも参考にしてください
かかりつけの患者さんが主な対象になりますが、ちょっと心配だな・・・という5歳(年中組)ぐらいのお子様のご相談については
こちらにまとめてあります。
かかりつけの小児科ならではのメリットもあります
とりあえず馴染みの医療機関に相談していただくと、どのようなご心配なのか、私たちも少し詳しくお話が聞けます。
もう少し小児科で様子をみて良さそうなときもあるし、保育園や学校のことも考えます。もちろん当院以外にご紹介することもありますが、紹介先もその方に適した医療機関を考えます。
もともとかかりつけの患者さんですと、医師もナースも「ああ、この子だな」って、イメージを持っていますから、その点はとても有利です。専門医や専門機関に紹介した場合は、ゼロから関係を作っていくので、その点はちょっと大変かもしれません。また、児童精神科は初診までの期間が長いのも、ちょっとハードルが高い原因にもなります。
小児科でも、状況によっては、薬を使って経過をみていくこともありますし、それで経過が良くなれば、それでも良いのかなとも思います。
また、ご近所であれば、小学校などの様子も何となくわかりますので、いきなり児童精神科へ・・・と焦らずに(どちらにしてもすぐには無理ですし)、普通の小児科、あるいは学校との関係の中で落ち着いて準備をしてみるのも良いと思います。
初診時にお子さんを連れてきにくい場合(その逆も)
普通の外来でもそうなのですが、子どもが騒ぎすぎて、医師やナースの話が聞きにくいということがあると思います。また、こういう相談ごとは、子どもがいると話しにくいこともあるかもしれません。そんなときは、とりあえず保護者だけで相談にみえても大丈夫です。
また、その逆に、この子のことで相談があるんですが、また日を改めて・・・というようなときもあります。その子の様子を私たちも覚えておき、カルテにもちょっと記載しておいて、あまり長くあけずに、できれば同じ医師の担当時間に保護者だけで来ていただくということもできます。
Web問診表に記入していただくとスムーズです
発達に関するご相談は「予診」もポイントです。まず最初にお願いしたいのは、Web問診票です。
こちらは必ずお送りください。
上記をクリックして、今までの経過や、気になっていることを文章にまとめ、事前に送っていただけますでしょうか。医師や看護師が拝見し、電話(またはメール)でご連絡します。5営業日以内に連絡がいかないときは、お手数をおかけいたしますが、メールトラブルもありますので、クリニックにお電話でお問い合わせをお願いします。
さらに、もう少し詳しく情報を星川小児クリニックに送りたいときなど(クリニックからお願いすることもあります)は、以下のアンケートフォームからも送信してくださると、大変参考になります。
発達障害(発達症)ついて
最近は、「発達症」という言葉も使います。「障害」という言葉を嫌ってのことかと思いますが、何のことなのか少しわかりにくくなるので、ここでは「発達障害」という言葉を使わせていただきますので、ご了解ください。
発達障害は大きくわけると、

自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、学習障害の3つに分かれると言われています。
ただ、これらは、上図にもあるように併存することも多く、年齢によっても、また環境の変化(就学など)によっても目立つ症状が変化してくることがあります。
小児科の診察室だけで解決するというものでもありませんが、私たちは、児童精神科の現状、学校の様子なども知っていますし、薬のこともお話しできるかもしれません。
上にお示しした問診票やアンケートフォームにご記入いただき、相談の準備をさせていただけたらと思います。
睡眠障害の診療について (別ページになるのでタイトルをクリック)
夜なかなか眠れないというお子さま(ここでは目安として小学生以上をイメージしています)はかなりいらっしゃると思います。そんなこと相談に乗ってもらえないんじゃないか、と、思われるかもしれませんが、小児科のクリニックが向き合わなくてはならない症状です。一度、ご相談にいらっしゃいませんか?
睡眠障害と、こころの発達は、全く無関係ではないので、「こころの発達相談外来」という、このページからもリンクしていますが、眠れなければ、気持ちにも影響するし、その逆もあるわけですから、いきなり精神科を受診するわけではありませんから、気軽に相談に来てください。
起立性調節障害の診療について (別ページになるのでタイトルをクリック)
起立性調節障害という病名はお聞きになったことがあると思います。夜遅くまで起きていてゲームをして、朝はなかなか起きてこない・・・となるとただの怠け者、と、思われているかもしれませんが、そんな症状が実は起立性調節障害かもしれません。小学校高学年~中学生ぐらいになると、とても多いのです。
朝起きれないから当然遅刻や欠席をするようになり、そういう日が増えれば、気持ちの面でも行きにくくなるのは当然ですから、不登校になるきっかけにもなります。もちろん不登校の原因はさまざまですが、不登校のきっかけをたどっていくと、起立性調節障害という、自律神経、循環器系のちょっとした病気にたどり着くこともあります。
とはいっても、発達障害が隠れていることも多く、起立性調節障害のはずだ!という思い込みは良くないです。
受診に適した日と時間帯
発達のご相談は少し時間がかかりますので、土曜日や連休明けの日は難しいので、その点はくれぐれもご了承ください。特に最初のご相談は、平日の比較的余裕のある時間帯をご案内させていただきたいと思います。途中に他の患者さんを診察するために中断させていただくこともありますが、あらかじめご了承ください。毎回、10分程度以内を目安に(前後に看護師が予診をしたりフォローをしたりしますが)対応させていただこうと思います。かかりつけの小児科的な対応なので、受診頻度は多くてもよいと思いますが、1回の時間はあまり長くはとれません。ただし、いつものように、ナースが予診を十分にいたしますし、医師の診察後のフォローもナースがいたしますのでご安心ください。
参考になるリンク
薬剤メーカーが作成したページもありますが、参考になるものであれば選んでご紹介しようと思います。