乳幼児のワクチンスケジュール

標準的なワクチンスケジュール
-インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症は除く-

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 6分19秒
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定期接種だけだと以下のようになります。

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これに、おすすめの任意接種を加えると以下のように、四種混合の百日咳の追加免疫としての三種混合と、おたふくかぜワクチンが加わります。

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同じワクチンどうしの接種間隔のルールは以下のようになります。(わかりやすくするためにあえて法律的に厳密なルールにとらわれず、一般的なルールを記載しています)
  • ヒブ(Hib)
    • 1回目~2回目、2回目~3回目は4週間以上(同じ曜日なら可)
    • 3回目~4回目は7ヶ月以上
  • 肺炎球菌
    • 1回目~2回目、2回目~3回目は4週間以上(同じ曜日なら可)
    • 3回目~4回目は2ヶ月以上
  • 四種混合
    • 1回目~2回目、2回目~3回目は4週間以上(同じ曜日なら可)
    • 3回目~4回目は6ヶ月以上だが通常1年以上あけることが多い
  • B型肝炎
    • 1回目~2回目は4週間以上(同じ曜日なら可)
    • 2回目~3回目の間隔という考え方はせずに、1回目~3回目が20週間以上(同じ曜日なら可)というルール
    • ※B型肝炎は3回目を0歳のうちに終わらせないと、横浜市では忘れた人の救済措置がないので注意が必要
  • ロタ
    • 1回目~2回目、2回目~3回目は4週間以上(同じ曜日なら可)
    • ※ただし、接種可能最終日などのルールが厳密にあるので注意が必要
  • MR
    • 1回目は1歳の1年間(できるだけ早めに接種)
    • 2回目は年長組の1年間に接種
  • 水ぼうそう
    • 1回目~2回目は6ヶ月程度の間隔が目安だが、3ヶ月以上あければ接種できる
  • おたふくかぜ
    • 1回目、2回目ともMRと一緒に接種することが多い
  • 日本脳炎
    • 1回目~2回目は4週間程度がおすすめ(1週間でも制度上は可能だが早すぎる)だが、夏の病気なので季節を考えて間があいてもよい
    • 2回目~3回目は6ヶ月以上なら接種できるが、1年ぐらいあけたほうがよい
注射による生ワクチン(BCG・MR・水ぼうそう・おたふくかぜ)を同時ではなく、別の日に接種する場合の間隔
  • BCG・MR・水ぼうそう・おたふくかぜワクチンは、同時接種はできますが、別の日に接種する場合は4週間(同じ曜日なら可)あけなくてはなりません。

各ワクチンの説明ページへのリンク

ロタウイルスワクチンについての補足

定期接種として、出生6週0日後(生まれた日と同曜日)から、接種ができます。
生後2ヶ月から開始するワクチンが多いので、シンプルにするために、自治体からのご案内は2ヶ月からと書かれていることが多いのですが、15週0日以降に1回目の接種を開始することは、すすめられないワクチンであるということを考慮すると、早く接種することはむしろ良いことです。
はじめてクリニックにいらして、いろいろとお話する機会にもなるので、お時間が許す方はどうぞいらしてください。

B型肝炎ワクチンについての補足

ご家庭内に、キャリアの方がいるなど、感染リスクが高いと思われる場合などは、2ヶ月まで待たずに、出生直後からでも接種できます。
アメリカなど多くの諸外国でリスクの有無にかかわらず出生直後に接種しているので、ご希望があれば、2ヶ月を待たずに接種しても厳密な制限はありません。

おたふくかぜワクチンについての補足

おたふくかぜワクチンの接種タイミングは、MRワクチンとだいたい一緒に2回される方が多いです。(MRワクチンとずらす場合は4週間あけてください)

日本脳炎ワクチンについての補足

定期接種として、出生6ヶ月以降であれば、接種ができます。野外で遊ぶことが多くなる3歳からの接種が標準的接種年齢とされてきましたが、それ以上の根拠はなく、1歳での発症例もありますので、ご希望の方は、区役所の健診時(4ヶ月、1歳6ヶ月)などに窓口に行って接種券を発行してもらってください。なお、3歳未満は、3歳以上の方の半量の接種になりますが、効果としては問題はありません。最初の2回までを3歳未満に接種して、3回目を3歳になってから接種するというのもおすすめです。

四種混合の途中に三種混合を入れることもできます

小児科学会では、就学前の年長組の時期に、任意接種として三種混合ワクチンや不活化ポリオワクチンの接種を推奨していますが、三種混合ワクチンを四種混合ワクチンの途中に組み込んで接種することでも調整できます。
世界的にはほとんどの国が不活化ポリオワクチンの最終接種時期は4歳以降で、留学時などには、4回接種が済んでいても、最歳接種が4歳未満だと、追加接種を要求されることもあります。
学会の推奨通りに接種するよりも、はるかにコストが安くすみますので、おすすめです。少し複雑な説明になるので、このことは別のページでご説明します。

<追記>
なお、上記のプランは、2024年4月以降に予防接種(ロタワクチンを除く)を開始する場合、四種混合が五種混合になる予定なので、実施することが困難になると思われます。